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学生コミュニティラウンジ運営TOMOSUBA さん (左)肥田 光さん (右)山口 拓宏さん

学生コミュニティラウンジ運営 TOMOSUBA さん (左)肥田 光さん (右)山口 拓宏さん

北九州市小倉北区に、学生限定コミュニティラウンジ「TOMOSUBA福岡小倉店」を開設したReCITAL株式会社の代表・山口拓宏さんと福岡小倉店の責任者・肥田光さん。開設以前は、北九州市にほとんど縁がなかったふたり。そんなふたりが展開する北九州市でのビジネスには、たくさんのヒントで溢れています。魚町商店街のTOMOSUBAにて、まちの高いポテンシャルとこれからを担う若い層への期待を伺いました。

実現のスピードが速いまち。関東や関西にもない北九州の可能性。

ー2022年4月にオープンしたコミュニティラウンジ「TOMOSUBA」について教えてください。

山口:TOMOSUBAは、学生に特化したコミュニティラウンジです。東京と京都に続いて、北九州にオープンしました。作業スペースとしての利用はもちろんですが、交流の場になったり、インターンシッププログラムなどで、学生へ社会体験を提供したりしています。

肥田:代表の山口と私は、同志社大学の先輩後輩の関係です。私は、一度、関東で就職しましたが、2022年に山口の経営する会社へ入社しました。すぐに北九州に移住して、TOMOSUBA福岡小倉店の責任者として働いています。

ー北九州で事業をしてみてどうですか?

肥田:私は大阪出身で、今年初めて北九州に来ました。実際にここで暮らして働いてみると、来るもの拒まず、よそものウエルカムな雰囲気を感じます。
ビジネス面では、キーマンに会いやすいですね。東京では第一線で活躍する人に会うためには、それなりに人脈を築いたり、根回ししたりが必要です。でも北九州の場合はコンパクトだし人と人がつながりやすい印象を受けます。ビジネスを展開するうえでは、非常に動きやすいまちですね。

山口:私は、福岡市で小中高と育ちました。大学進学を機に京都へ移り住み、卒業後に京都で起業。九州進出の機会に、福岡市ではなく北九州市を選んだ理由は、ビジネス的に北九州にはチャンスがある思ったからです。東京、京都で運営するTOMOSUBAの地方版をつくるためには、どこかで成功事例をつくる必要がありました。肥田が話したように、会いたい人に会える点など、やりたいことが実現するスピードを感じる北九州を経由することは、成功の近道に見えます。

ーTOMOSUBAが学生に限定している理由は?

山口:個人的な想いを話すと、私は日本の未来が心配なんです。このままじゃ「日本やばい」と思っています。だからこそ、これからを担う学生に、学校では学べないことを身に付ける場所が必要だと考えています。学生には、ここで出会う人と協働して何かをはじめて欲しいし、やりたいプロジェクトがあれば大人が力を貸しながらサポートしていきたいと思っています。

肥田:そういう意味では、北九州の学生さんたちは意識が高いという印象を受けます。例えば地域課題の解決やSDGsへの取り組みなどにも積極的です。そんな高い意識やポテンシャルを伸ばせる場所でありたいですね。

ー経営する会社では、ライブコマース事業も展開されているそうですね。

山口:この事業は、時間もお金もかかりますが、現在コツコツと進行中です。ライブコマースは、地方との相性が良いと思っています。何をライブで売るか?となったとき、まだ知られていないけどいいものを探します。そんなお宝って地方にはまだたくさん眠っていますよね。ライブコマース事業は、北九州でも進行中ですので、弊社がもともと得意としているPRや広報的な面で北九州に貢献していきたいですね。

ー暮らしという意味では、北九州はどうですか?

肥田:実は、北九州ってもっと田舎だと思っていたんです。「すごい辺鄙な土地に行くんだろうな」と想像していたのですが、実際に来てみると小倉駅周辺はお店がいっぱいあるし、交通の便が良い。飲食店のレベルも高いし生活するうえで不便なことは何もないですね。なんでもっと早く来なかったんだろうと思うほどです。

山口:北九州に来て思ったことがあります。それは、私が起業した京都と雰囲気が似ていること。もちろん、神社仏閣など京都にしかないものはありますが、商店街の空気感や中心市街地を離れると自然がいっぱいあることなどが似ているんですよね。ただ違うのが、京都は、古都ということもあり、独特の空気感がありますが、北九州の場合はとてもフランクな感じがあって、人の懐にも飛び込みやすいですね。

ー「New U」のコンセプト「あたらしいことを、はじめやすい都市」を感じることはありますか?

山口:北九州市が「New U」と言ってる時点で、はじめやすいんじゃないですかね。行政が言ってくれてるから、やりやすいまちなんだ!と思っていますし、実際に肌感覚で動きやすさを感じています。

肥田:これからもっとこのまちの学生とつながって、「TOMOSUBA」があるから、あたらしいことがはじめやすいよねと思って欲しいと考えています。

学生コミュニティラウンジ運営

TOMOSUBA

京都の同志社大学で先輩後輩の関係だったふたり。卒業後、間もなく起業した山口さんに、肥田さんが転職のタイミングで合流。肥田さんは九州に事業所を立ち上げる際に初めて北九州市を訪れる。北九州市では、学生に特化した「TOMOSUBA福岡小倉」の運営以外に、ライブコマース事業も準備中。北九州市のまちが持つポテンシャルにたくさんの可能性を見出している。