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学生ロケットプロジェクト団体 KEPRA を取材

2022.12.12

rocket

九州工業大学の宇宙システム工学課のメンバーを中心に活動しているサークル「KEPRA(ケプラ)」を取材してまいりました。「えっ、大学生が宇宙!?、ロケット!?」などと驚いてはいけません、なんと九工大は世界一小型人工衛星を飛ばしている大学だそうです。ひとことで宇宙・ロケットといっても、開発するには、力学から、電気、エンジンなどの推進系、材料、燃料などさまざまな分野の知識が必要です。そこでシステム工学として、宇宙工学を全体から学べる環境が整っているのが、九州工業大学の宇宙システム工学科とのことです。

KEPRAは、Kyutech Eccentric Projects by Rocket-Adventurersの略称で「士君子による独創的なロケット開発機構」という意味が込められているそうです。

まず最初に案内されたのがものつくり工房です(次の写真は併設の会議室)。会議中の部屋にお邪魔したのですが、そこではNASAの打ち上げ動画を見ながら議論されていました。

その後、場所を移して”交わりの形成拠点”として2022年5月にオープンしたGYMLABO(ジムラボ)へ移動。KEPRA代表明時さんほか、個別プロジェクトの担当者のみなさんを交えてインタビューを行いました。(下写真)左からKEPRA代表 明時さん、西岡(政)さん、宮嶋さん、與那嶺さん

ーKEPRAの活動についておしえてください?

KEPRAというのは、プロジェクト全体を統括し、計画や提案、マネジメント、安全管理、人や経験を共有する、などが主な役割で、対外的な交渉や、個別プロジェクトのサポートを行っています。NASAやJAXAといえばご存じだと思いますが、それに変わるものがKEPRAです。各プロジェクトが開発に集中できるような環境を作っています。新入生への説明会も各プロジェクトに代わって、KEPRAが窓口となって開催しました。

ロケットに関するプロジェクトを企画から完了まで学生が主体となって実施することを目的としています。現在は4つのプロジェクトがあり、それぞれが目標を掲げて活動しています。

個別プロジェクトについては、改めて別の機会に取り上げさせていただきたいと思います。KEPRA が進めているプロジェクトは以下の通りです。

▼Karman+
ハイブリッドロケットで学生の打ち上げ世界最高高度(120km)を目指す

▼LRE
液体推進剤ロケットの学生世界一(10km)の高度を目指す

▼AMATSU
ロケットと飛行機が融合した、滑空帰還型ロケットの研究開発

▼The NexT
デトネーションエンジンの開発

これらのプロジェクトが開発に集中できるよう、KEPRAが安全管理や文書管理、広報、渉外などのサポートをしているそうです。

「小さい頃から宇宙やロケットに興味があったけど、その時まわりにそういう人はいなかった。でも九工大に来てみたら、そんな人ばかりが集まってて深い話ができたのが嬉しかった(KEPRA代表 明時さん)」という話は印象的でした。もし宇宙の分野に興味がある人がいらっしゃいましたら、九州工業大学を目指して進学することは夢の実現へ一歩近づくかもしれません。今後もKEPRAの活動から目が離せません!


KEPRA
instagram https://www.instagram.com/kepra.kyutech/
twitter https://twitter.com/kepralre

九州工業大学 宇宙システム工学科
https://www.space.tobata.kyutech.ac.jp/