NewUInformation

北九州ロックの歴史を綴った書籍「北九州音楽(ロック)全史」発売開始。175R SHOGOさんインタビュー

2023.4.14

別冊おいらの街 “北九州音楽全史 KITAKYUSHU ROCK CHRONICLE 1960-2023”(以後、北九州音楽全史)が出版され発売記念LIVEが開催されました。出版にあたって中心的に関わった175RのSHOGOさんにインタビューを行いました。

ーこの度は「北九州音楽全史」のご出版おめでとうございます!書籍について詳しくおしえていただけますか?

SHOGO:1960年代から現代までの北九州ロックシーンについて複数のインタビューで構成されまとめられた書籍です。北九州市制60周年を記念した本になるので、これまでご活躍された北九州出身アーティストや音楽関係者に沢山取材させていただきました。

コロナ禍におけるライブハウス支援を別のプロジェクトがおこなっていたのですが、その活動をみながら今のタイミングで北九州ロックシーンをまとめた書籍を製作するのはどうかと提案したことがキッカケでした。それから北九州で活動していたバンドマンや友人達に声をかけ、改めて書籍を作る為だけに“N9S MUSIC PROJECT”というプロジェクトを立ち上げました。

175Rとして活動して今年で25年、メジャーデビューして20年が経ちました。このタイミングで故郷の為に一つの形を残せたのは自分自身とても嬉しく思っています。ただ、プロジェクトメンバーが4人だった事と予算が少なかった事もありバンドマンである自分が取材をして原稿を書き、編集までする事態になった事は想定外でした(笑)。

ー取材を通じて発見などはありましたか?

SHOGO:やはり僕も詳しく知らない時代の話が本人達から聞けたのが嬉しかったですね。博多よりも北九州の方が賑わっていた時代の話とか、まだ音楽スタジオなどの環境が整っていない頃のお話とか。恐らくみんな手探りで知恵を絞って大好きな音楽と向き合っていたのではないでしょうか。今は何でもインターネットで知識や情報を得ることが出来ますが、昔は分からない事だらけだったと思うので。インタビューしているとまるで自分もその時代を共に生きたようなおかしな錯覚にとらわれました(笑)。

福岡のロックと言えば、めんたいロックと一括りにされがちですが、当時は同じ福岡県の中でも博多と北九州、そして久留米。大きく分けると3つの音楽シーンが盛り上がっていたと思います。その地域ごとに音楽や人の雰囲気も違いますし、特に北九州は無骨で不器用な感じで尖っていたように感じています。ザ・ルースターズという今でも根強いファンがいる北九州出身の大先輩のバンドがいたのですが、彼らはめんたいロックの中心的存在でもあります。そんな方たちの話が聞けたのはとても有り難かったです。

ー書籍はどこで購入できますか?

SHOGO:オンラインで購入できますし、一部店頭販売も行っています。(詳しくは下記のリンクよりご確認下さい)

ー最後に、北九州市で活動している若者にメッセージをお願いします。

SHOGO:僕らはいつの時代も北九州出身であることを発信しながら活動を続けてきました。それはもちろん故郷が好きな想いからですが、逆に自分達のルーツを自分自身が忘れない為にやっている気もしています。

いまはインターネットを使えば自由に世界中へ向けて活動できる時代ですが、だからこそ自分自身のルーツや根幹を見失いがちな気もしています。大切な家族や友だち、音楽で繋がった仲間など、本当に大事なモノは、売れる売れないに関わらずいつの時代も大切です。夢を叶える事はとても大事で素敵な事ですが、その過程で一番パワーをもらえるのは実はそんな根幹の部分なんですよね。

ーありがとうございました!

▼N9S Project https://n9smusicproject.com/
▼Instagram https://www.instagram.com/n9smusicproject/