NewUInformation

パリ五輪新競技「ブレイキン」の世界大会が北九州市で日本初開催!

2023.3.13

2023年2月24日(金)、25日(土)の2日間、小倉北区の西日本総合展示場新館でブレイキンの世界大会「WDSF Breaking for Gold World Series in 北九州 presented by Create」が開催されました。日本でブレイキンの世界大会が行われるのは本大会が初めてとなります。

ブレイキンはニューヨークで生まれたストリートダンスの一種で、2024年のパリ五輪で新競技として採用されました。音楽に合わせ1対1のバトル形式で、即興で交互にアクロバティックなダンスを披露します。

会場には、ストリートファッションに身を包んだ若者を中心に、さまざまな年代のお客様が2日間で計5,091名来場。世界のトップ選手たちによるハイレベルな争いをかたずをのんで見守りました。

本大会には計51の国と地域から180名の選手が集結。優勝したのは、女子が中国のチンギィ リュウ選手(ダンサー名671)、男子がカザフスタンのアミール ザキロフ選手(ダンサー名アミール)。日本人選手の最高成績は、女子が湯浅亜実選手(ダンサー名Ami)の2位、男子は半井重幸選手(ダンサー名Shigekix)の3位でした。

25日(土)の決勝の前に行われたショーケースには地元中高生のダンスチームなどが参加。オープニングセレモニーでは小倉祇園太鼓や八幡中央高校書道部などがパフォーマンスを披露しました。

その中から、ショーケースに参加した大牟田市の中学生ダンスグループ「TABI」の4人と、パフォーマンスを披露した八幡中央高校芸術コース書道部のみなさんにお話をうかがいました。

「TABI」というチーム名には、世界中を旅していこうという思いを込めたといいます。ブレイキン世界大会前の出演ということで緊張したと口をそろえる4人のメンバー。出演前には背中を叩いて緊張をほぐしたそうです。その甲斐あってか、踊り始めると全く緊張することなく演技を楽しめたといいます。

「お母さんに勧められて」「姉の影響で」「小さい頃にダンスのイベントを見て」など、ダンスをはじめたきっかけはさまざまですが、ダンス歴10年を超す“ベテラン”らしく、息の合ったパフォーマンスを披露しました。

パフォーマンスを終えた4人に感想をうかがいました。

るなさん(写真左):「北九州市で行われたブレイキン世界大会で踊ることができて楽しかったです」       

さらさん(左から2番目):「ブレイキン世界大会というめったにない機会にみんなで楽しく踊れてよかったです」

みおさん(左から3番目):「大きな会場で踊らせていただいて本当に嬉しかったです」

てんかさん(写真右):「お客さんが多く緊張しましたが楽しく踊れました」

最後に「北九州市の印象は?」と尋ねたところ、少し考えてから「栄えている場所が多くいろんなものがそろっていて楽しい街だと思います」と答えてくれました。

八幡中央高校芸術コース書道部は26名が参加。パフォーマンス終了後に部長の中川絢音さん、副部長の福島早彩さん、そしてパフォーマンス部長の中塚ゆりさん(いずれも2年生)にお話をうかがいました。

不慣れな円形ステージであることに加え、墨を垂らすことができないという制約の中、練習の成果を最大限に発揮し素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

ーパフォーマンスを終えての感想をお聞かせください

中川さん:とても楽しかったです!円形のステージで演じることもこんなに大きな会場で演じることも初めてなのでワクワクしました。緊張はあまりしませんでした。

福島さん:こんなに大きなステージに立つのはこれまでにもありませんでしたし、今後もできない体験だと思ったので、目いっぱい楽しみました。

中塚さん:始まる前はすごく緊張していたんですが、ステージに立って書き始めたらいつの間にか終わっていました。とても楽しかったです。普段のイベントとは音が違いました。

ーブレイキンのオープニングイベントへの出演が決まったときにどのように感じましたか?

中川さん:ブレイキンとマッチするパフォーマンスができるか心配でしたが、先生と一緒にたくさんの案を出しました。演じる内容はすんなり決まりましたが練習が大変でした。

ー普段のパフォーマンスとどこが一番違いましたか?

福島さん:円形のステージであることが大きな違いです。墨を垂らしてはいけないとのことだったので、ステージでの動きも試行錯誤しながら決めました。

ー大きな会場でのパフォーマンスはいかがでしたか?

中塚さん:いつもイベントは見る側なのですが今回は出演する側だったので、ブレイキンの会場の雰囲気も味わうことができ、とても貴重な経験ができました。

ー書道の魅力をお聞かせください

中川さん:書道には昔からの作品がたくさんあり、それらの作品の中で自分の好きなものを見つけ、どうやってうまく書くか考えながら書いていくのがとても楽しいです。

福島さん:中学生までは先生のお手本を写すだけでしたが、高校で学んだ書道は「自由」を感じています。自分の個性を最大限に表現できるところが魅力的だと思います。

中塚さん:多くの人がまずやらない、音楽に合わせて字を書くというパフォーマンスが大好きです。

大会終了後、大分市から電車できたというまみさんとりかさんにお話をうかがいました。ブレイキンの大きな大会を見ることができる機会はめったにない、しかも今回は小倉で開催される。ということで、この日の来場を決めたそうです。

まみさんは「西側最前列で見ました。世界最高峰のブレイキンの迫力を直に感じることができて楽しかったです。ウクライナの選手が印象に残りました」と、りかさんは「ブレイキンは初めて見た人も長年ダンスをしている人も、みんなが楽しめるスポーツだと感じました」と笑顔で話してくれました。

北九州には美味しいものが多いというイメージを持つおふたりは、「美味しい夕食を食べて大分に帰ります!」と元気に小倉の街に向かいました。

パリ五輪で正式種目となることで注目度が高まっているブレイキンの魅力を十二分に堪能できる大会でした。ブレイキンの世界大会を一目見ようと、若い方だけでなく年配の方や家族連れなどさまざまな年代の市民が会場に集まっていたのが印象的でした。

■公式サイト https://breaking.jdsf.jp/
■北九州市イベントページ https://www.city.kitakyushu.lg.jp/shimin/28600085.html