NewURelay Message

北九州市を舞台に自分らしく活躍する人たちの声を、リレー形式でお伝えします。その想いや描く未来予想図は人それぞれ。10人いれば10通りのアンサーがあります。その多様さは、北九州市だからこそ。彼らのリアルな声をキャッチしてください。

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「ギタリスト」KAZYAさん

リレーメッセージ5人目はDrunK!のギタリスト KAZYAさんです。2023年2月、ギラヴァンツ北九州の公式応援歌「燃えろギラヴァンツ〜太陽に向かって〜」は、副題を「〜この北九州(まち)とともに〜」に変え、DrunK!(読み:ドランク)名義でリメイクされました。2017年に退団したロックバンド175R(読み:イナゴライダー)ではNHK紅白歌合戦に出場も果たしたKAZYAさん。現在は拠点を地元の北九州市に移し、音楽活動だけでなく、まちづくりイベントなどにも関わっています。そんなKAZYAさんにインタビューを行いました。


はじめましての方へ、これまでの経歴を教えていただけますか?

平尾台の麓が地元で、中学の頃にギターを始めて高校でバンドに誘われて、それからずっとバンド人生ですね。高校を卒業した後の1998年に結成した「175R(イナゴライダー)」で2003年にメジャーデビューをして、2作連続オリコン1位や紅白歌合戦、日本武道館や代表的なロックフェスなど、いろんな経験をさせてもらいました。

175Rが2010年で活動休止して2016年から活動を再開しましたが、北九州市での活動に専念する為に脱退して、175Rの休止中に高校時代のバンドのボーカルでもある藤田大吾と「DrunK!」というユニットを結成して現在は活動しています。DrunK!では小倉城のマスコットキャラクターの「とらっちゃのテーマ」だったり、「かんだ港まつり」のテーマソングを作らせて貰ったり、地元のサッカーチーム「ギラヴァンツ北九州」の応援歌を今年リリースさせてもらっています。

音楽活動だけでなく、北九州市でまちづくりのイベントなどでも活躍されているようですね?

175Rの活動休止直後に東日本で震災が起こりました。当時はDrunK!で被災地を応援するための慰問ライブをやらせてもらったりしましたが、なにか無力さのようなものを感じてました。個人で出来る支援をするのももちろん大事だけど、もっと大きく出来ることは無いのかと、地元北九州で活動する事で街ぐるみの支援などが出来ないか、と思い立って東京から北九州市に戻って来ました。

北九州市に戻ってから「北九州フードフェスティバル」というイベントの立ち上げに関わりエンタメ部門を任されたり、地元で活動しているアーティストに声を掛けて、誰でも参加できるバンド「ミリオンロッカーズ」を結成し100人で大合奏したり、合馬地区の竹を使ってチェロやヴァイオリンを作っている竹の楽団「竹凛共振」というプロジェクトに参加して環境問題をテーマにした活動もしています。その竹の楽団の縁で今年で5回目を迎える「小倉城竹あかり」のステージ演目の企画や音響などの取りまとめもやらせてもらってます。

今回発売になった書籍「おい街別冊 北九州音楽(ロック)全史」では「N9S MUSIC PROJECT」というプロジェクトを有志で立ち上げ、企画、取材、編集、PRなど製作にまつわる全てをやって、めちゃくちゃ大変でしたけど地元北九州の音楽の歴史を書籍に残すことができて嬉しいです。

ロックバンドでは”自分たちが主役”というイメージが強いです。しかしイベント運営となると裏方の役割になるのではないかと思います。その辺りはどうお考えですか?

バンドにも役割分担があります。そしてみんなでゴールを目指して演奏する。それが上手くはまった時はすごく気持ちがいいんです。そのあたりは、音楽活動もイベント運営もすごく似ています。もちろん大変なことも多いですが、どちらもそれぞれに楽しみとやりがいがあります。

バンドでいろんなイベントに出演させてもらってきましたが、「東京だから出来る」とか「北九州だから出来ない」なんてことはないと思ってます。僕はこれまでさせてもらった体験があるからこそ、もっと北九州市でも貢献出来る事があると思うし、そこを起点にもっとスケールの大きな事が出来ると信じて活動しています。

最後に北九州市の若者にメッセージをお願いします!

平尾台の麓の田舎出身の僕には、東京は楽しいけど人が多すぎて窮屈に感じました。都会の魅力はありますが、北九州だってここにしか無い”モノ”があります。気づかないだけで魅力的なポテンシャルがたくさんあります。地元に戻ってからは、行ったことのなかった所に行ってみたり、会ったことのなかった人に会ったりして、改めて北九州の魅力を感じています。

仕事は作っていくものだと思っていて、「どうせ北九州は何にもないやろ?」と言う人は多い。でもどうやったら”やれる”状況を作れるか、何から始めたら良いかと考えることは、大変だけど楽しいです。まずは自分たちが楽しくないとダメだと思いますね。自分たちが楽しむことができれば、それがやがて人を惹きつける引力に変わると思います。そして徐々に渦が大きくなって、仕事に繋がっていくと思います。

例えば考えが同じような人に出会った時に、その人にくすぶっている小さな火をみつけて焚き付けて炎にする。地元であればジャンルや業種が違っても一緒のゴールを設定出来るので、やれる事も広がります。東京でやる場合は自分たちが”売れる”ということが分かりやすい目標になりますが、地元北九州だとそれだけではなく、地域の抱える問題解決や、ロケーションを活かした企画など、地元に愛着を持った人たちとエンタメを一緒に作って、北九州に愛着を持ってくれる人を育てていく事が出来る。

若い頃に培った事は、その後の人生に大きな影響を与えると思います。若い世代の人たちには興味のあることをどんどんやって欲しいです。そして北九州市を愛して担っていって欲しいですね。

僕の気持ちはあの頃の、NewUのままです!


KAZYA カズヤ
ギタリスト。1979年生まれ 北九州市小倉南区出身。
1998年 175R(イナゴライダー)を結成
2003年 175R「ハッピーライフ」でメジャーデビュー。
同年5月「空に唄えば」リリース。2曲続けてオリコンチャート1位獲得。
同年末 紅白歌合戦に出場。
2004年 日本武道館と北九州芸術劇場で単独ライブ
2010年 175R活動休止
2011年 DrunK! 結成
2014年 北九州に拠点を移す
2017年 175Rを脱退

KAZYA instagram https://www.instagram.com/kazya1769/
DrunK! instagram https://instagram.com/drunk0609
おい街別冊 北九州音楽(ロック)全史 https://n9smusicproject.com/book/
小倉城竹あかり https://kokurajotakeakari.com/
竹凛共振 Facebook https://www.facebook.com/tikurinkyoushin